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陥没乳頭

陥没乳頭とは

陥没乳頭陥没乳頭とは、乳頭が突出せず、乳輪より奥に引き込まれている状態です。原因としては先天的な乳管の発育不全や乳腺炎や乳腺腫瘍などの疾患に起因する後天性のものがあります。見た目が気になるということもありますが、そのまま放置を続ければ、出産後の授乳が困難になる、乳頭の炎症や乳腺炎を発症させる可能性もあります。
陥没乳頭には、軽症・中等症・重症に分けられます。軽症~中等症は外部からの刺激などで乳首が出るようになることもありますが、修正できない場合は手術適応となります。重症では刺激をしても乳首が突出せず常に陥没しています。そのため、汚れが溜まりやすく、不衛生な状態になりやすいので、雑菌が繁殖するようになって乳腺炎などの病気を発症させやすくもなります。したがって、必ずしも美容的な面だけで治療が必要というわけでもないのです。
治療については手術療法です。具体的には、内側に埋まっている乳頭を表に出し、それを固定するという外科的治療になります。内容については、陥没乳頭の程度によって異なりますし、治療が保険適応になることもあります。まずは一度ご相談ください。

陥没乳頭の症状

正常な乳頭

乳頭部分が乳輪より突出していれば正常な状態です。

仮性陥没乳頭
(grade1、grade2)

乳頭を引っ張ったり、刺激を与えたりすると突出するが、すぐに引っ込んでしまう状態を仮性陥没乳頭といいます。

真性陥没乳頭
(grade3)

乳頭を指で引っ張ったり、刺激を与えたりしても突出しない状態を真性陥没乳頭といいます。

陥没乳頭の原因

先天的な陥没乳頭(陥没乳首)の原因については、まだはっきりとわかっていませんが、母乳をつくる乳腺と母乳が通る乳管の発達のバランスが悪いことが起因されると考えられています。
一方で後天的な陥没乳頭(陥没乳首)の場合は、乳管の炎症や乳房の肥大、乳房手術などによる合併症の可能性があります。

陥没乳頭のリスク

授乳が困難になります

陥没乳頭(陥没乳首)になると、見た目が不自然というだけでなく、授乳ができなくなります。仮性陥没乳頭の場合は授乳が可能なこともありますが、仮性、真性双方とも、陥没している部分に汚れが溜まって不衛生になることで、雑菌が繁殖しやすくなります。それにより、乳腺炎という病気を発症するリスクが高まります。

乳腺炎のリスクがあります

雑菌などにより乳腺が炎症を起こすと、乳腺炎という病気になります。乳腺炎は放置すると正常な乳腺部分まで症状が拡大し、うつ伏せになれないほどの激しい痛みを伴ったり、発熱したりと、日常生活に支障をきたすようになります。また、膿が溜まることで乳房内に膿瘍(のうよう)ができることもあります。膿瘍ができた場合は、切開して排膿処置をする必要があります。よって、陥没乳頭は、早いうちに治療しておいた方が良いでしょう。

陥没乳頭の治療 (酒井2法)

陥没乳頭の治療 (酒井2法)陥没乳頭の原因は、母乳を乳頭に運ぶ乳管が未発達であったり、なんらかの原因で乳腺の厚みよりも短いことなどが挙げられます。
陥没乳頭は見た目が不自然というだけではなく、授乳時期に赤ちゃんが母乳を吸うのが困難になったり、うっ滞性乳腺炎という胸が張って痛みや熱を伴う症状になる可能性があります。
陥没乳頭形成術は、乳管をできる限り温存し授乳機能は守りつつ、陥没した乳頭を正常なかたちに整える治療法です。当院では酒井2法という方法で手術を行います。

手術の流れ

1麻酔

乳頭および周囲に局所麻酔を行います。

2手術

手術は酒井2法で行います。手術は片方で30~60分程度かかります。
乳頭をけん引しながら、乳管を周囲から剥離して、挙上します。
その後局所皮弁とZ形成術を行い後戻りを予防いたします。
最後に丁寧に縫合していきます。

3術後

術後、手術部位が圧迫されたり摩擦されないように、乳頭保護カップや医療用のスポンジ保護材を使用して創部を保護します。

術後の経過

手術翌日に受診が必要でその後は1週間に1回程度の通院が必要になります。
術後1~2週間程度胸部を濡らすことができません。洗髪や胸から下のシャワー浴は手術翌日から可能です。
傷跡の赤みは落ち着き目立たなくなりますが、完全に消えてしまうことはありません。元々の乳頭の色が濃い方は白っぽい傷跡がやや目立つことがあります。また、乳頭の腫れや硬さも徐々に改善します。
再陥没の予防の保護を続けていても、傷の感染や元々の陥没の程度によっては元に近い状態に戻ってしまうことがあります。その場合には再手術も検討しますが、手術を繰り返すことで乳管を傷つけ授乳機能を損なう可能性も高くなりますので、慎重に相談していきます。

起こりえるリスク

感染

術後、創部の感染リスクは低いですがゼロではありません。もし感染の兆候が見られた場合には、抗生剤治療などを検討する必要があります。

陥没の再発

術後の乳頭への圧迫は再発の可能性を高めるため、保護カップと医療用スポンジでの保護が大切になります。

傷あとや色素脱失・沈着

乳頭の手術は、通常傷あとが目立たなくきれい治りますが、術後に乳頭を圧迫したり摩擦などの刺激を与えたりすると、傷あとや色あいが目立つ原因になります。そのため、これらが落ち着くまでの数ヶ月間は、適切なアフターケアを継続することが重要になります。

知覚低下

手術部位の皮膚の知覚は、術後に一旦低下しますが、術後数ヶ月から長い方で1〜2年で次第に回復してきます。ただし、若干の知覚低下が残る方も稀にいらっしゃいます。

陥没乳頭の日帰り手術費用

※掲載している金額は診察費用等込みの料金ですが、あくまで目安となります。詳細は診察の際に医師にご相談ください。

  3割負担
陥没乳頭形成術(両側) 約50,000円
陥没乳頭形成術(片側) 約24,000円

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